【子育て中の教員へ】退職を現実にするための5つの準備|「辞めても大丈夫」と思える安心感をつくる方法

子どもが熱を出しても、代わりがいないから休めない。
残業や持ち帰り仕事で、子どもとの時間がどんどん減っていく。
「この働き方、いつまで続けるんだろう…」と、ふと不安になることはありませんか?

私もかつてはそうでした。
月曜の朝が憂うつで、毎日が目の前のタスクに追われるように過ぎていきました。
でも、少しずつ生活と気持ちを整えることで「辞めてもなんとかなる」と思えるようになったのです。

この記事では、子育て中の教員だった私が実践してきた
退職を現実にするための5つの準備をご紹介します。

✅ この記事を読めばわかること

  • 教員を辞めたいと考えたとき、まずやるべき準備
  • 「辞めても生活できる」ための家計と副収入の整え方
  • 子育てと両立できる働き方に向けたステップ
目次

【1】教員を辞めたいならまず家計の見直しから|安心できる土台を作る

退職を考えるときに一番の不安は「お金」ですよね。
だからこそ、まず取り組むべきは家計の整理です。

🔍 見直しのポイント

  • 家計簿アプリで支出を“見える化”する
  • 毎月黒字になっているかチェック
  • 固定費(家賃・保険・スマホ・サブスク)を最適化
  • 不要品をメルカリなどで処分する

✅今すぐできる節約

見直し項目実践内容節約額目安
スマホ代格安SIMに変更月3,000円削減
保険学資・医療保険を見直し年2万円削減
サブスク使っていないものを解約月1,500円削減

不要品をメルカリなどで処分し、生活を軽くして自由を増やす

「不要品処分って家計と関係あるの?」と思われるかもしれませんが、
実は、お金の使い方・暮らし方・時間の使い方すべてに影響する大事なステップです。

🌱 不要品処分で得られる効果

  • 無駄な買い物が減り、支出が自然にダウン
  • 掃除がラクになり、時間に余裕ができる
  • メルカリでお小遣いが入る

【2】ライフプラン表を作って“いつ辞められるか”を見える化しよう

家計を整えたら、次は将来の支出と収入を見える化しましょう。
「辞めたあと、何年くらい生活できる?」「教育費は足りる?」
そうした不安は、数字で把握すると安心に変わります。

ライフプラン表は手書きでもいいし、エクセル、家計簿アプリ等でも作成できます。

📝 ライフプラン表を作るメリット

  • 教育費・住宅ローンなどの支出タイミングが明確に
  • 今の貯金がいつまで持つか、老後資金が足りるかを可視化
  • 退職のタイミングが逆算できる

【3】定時退勤を目指して業務を調整する|時間のゆとりが心のゆとりに変わる

「やればやるほど終わらない」
それが教員の仕事。教材研究、会議、事務処理、保護者対応……。
気づけば夕方どころか、夜になっていた…という日も少なくありません。

でも本当にずっとこの働き方を続けていけるでしょうか?

子育てとの両立を考えたとき、まず見直すべきは“働く時間”そのものでした。

🕒 私が実践した定時退勤に向けた工夫

✅ 業務の「見える化」で優先順位を明確に

  • 毎朝ToDoリストを書き出す
  • 今日中にやらなくてもいい業務を仕分け
  • 「完璧」より「60点で回す」を意識

✅ 業務効率化の工夫

  • 学年で使い回せるフォーマットを共有
  • 校務分掌の分担を見直し、無駄な作業を削減
  • 書類業務は「スキマ時間に集中して終わらせる」習慣づけ

✅ 環境を変える=異動で負担を減らす選択も

  • 多忙校から、比較的穏やかな勤務校へ異動
  • 学年や校務分掌を見直し、負荷の少ないポジションを希望

🌟 「早く帰れる日」を増やすだけで、気持ちが変わった

定時に帰れる日があるだけで、子どもと笑って夕食がとれるようになりました。
夜の時間を自分の学びに使えるようにもなり、
気づけば副業や退職後の準備も少しずつ進みはじめました。

「毎日定時退勤」とまではいかなくても、
“早く帰れる日をつくる”という意識が、働き方も暮らし方も変えてくれました。

【4】退職後を見据えてスキルアップ|教員以外の選択肢を持つ

「このまま定年まで働くしかない」と思い込んでいた私。
でも、学び直してみると「選べる働き方」があることに気づきました。

📚 実際に学んだこと

  • FP3級取得
  • 簿記3級取得
  • ビジネス書・副業本の読書
  • YouTubeで経済などの情報を得る(中田敦彦、両学長の配信など)
  • 退職経験者の話を聞く

✅ FP3級で身につく5つの力

① 家計管理の基礎力

  • 家計の収支バランスを理解し、無理のない家計改善ができる
  • 収入と支出の見える化、固定費の見直しなどに活用

② 税金のしくみを理解する力

  • 所得税・住民税のしくみ
  • 扶養控除や配偶者控除など、手取りに関わるポイントがわかる
  • 副業をするうえでの税金への理解も深まる

③ 保険の見直し力

  • 医療保険・生命保険・がん保険などの基本を学べる
  • 「入ってるけど内容がわからない」保険の必要性を見極められるようになる

④ 資産運用の基本知識

  • 投資信託・株・NISA・iDeCoの基本的なしくみが理解できる
  • 「貯めるだけ」から「増やす」視点へつなげられる

⑤ ライフプラン設計力

  • 教育費・住宅購入・老後資金などの必要額が見えてくる
  • 自分や家族の人生設計を数字でシミュレーションできるようになる

🌟 特に教員にとってのメリットは?

  • 「退職後の資金計画」や「副業による税金管理」に役立つ
  • 保険・住宅ローン・教育資金など、日常生活に密接した知識が身につく
  • 学び直しの入り口として最適。2級やAFPなど上位資格にもつながる

📚 難易度は?勉強時間は?

  • 難易度:やさしめ(合格率70〜80%)
  • 勉強時間の目安:30〜50時間(独学OK)
  • 教材は市販のテキスト+過去問で十分対応可能です

「将来のお金への不安を減らしたい」教員やママにとって、FP3級は人生設計を整えるための第一歩として非常におすすめの資格です。
副業や退職後の準備とあわせて、取り組んでみる価値は十分にありますよ。

簿記3級を取得すると、お金の流れを「見える化」し、正しく管理・判断できる力が身につきます。
特に、家計管理・副業・フリーランス・事業運営を視野に入れている人にとって、大きな武器になります。


✅ 簿記3級で身につく5つの力

① お金の流れ(収支・損益)を理解する力

  • 「売上−経費=利益」という基本構造がわかる
  • 「どこでお金が減ってるのか」が数値で見えるようになる

② 日々の取引を記録・管理するスキル

  • 領収書・請求書などを元に帳簿をつける力
  • 経費の分類(交通費・消耗品費など)ができるようになる

③ 資産・負債・資本のバランス感覚

  • 「今、自分に何がどれくらいあるか?」を数字で把握できる
  • 借金やローンなども“悪者”ではなく、「経営的視点」で考えられるように

④ 数字で意思決定する考え方

  • 感覚や雰囲気ではなく、数値データから判断できる力
  • 副業や商品販売の「利益率」や「原価率」などにも応用できる

⑤ 決算書(貸借対照表・損益計算書)の読み方

  • 経営者や個人事業主としての“数字の読み解き力”がアップ
  • 会社員でも、企業分析や副業選びに役立つ視点が持てる

🌟 特に教員・主婦・副業初心者におすすめな理由

  • 自分の副業に「利益計算の軸」ができる
  • 青色申告や確定申告への理解がスムーズになる
  • お金の扱いに自信が持てるようになる(=家計改善にも効果大)

📚 難易度は?勉強時間は?

  • 難易度:やや易しめ〜中程度(合格率40〜50%)
  • 勉強時間の目安:60〜100時間(独学でも合格可能)
  • テキスト+問題集+過去問が王道の勉強スタイルです

簿記3級は、「お金を増やす」よりも「お金を正確に把握する・管理する」力に直結します。
副業・事業・確定申告などを見据えるなら、非常に実用的かつコスパの高い資格です。

【5】副業で収入の柱をもう1本持つ

退職=完全に無収入、ではなく
「収入の柱をもう1本持つ」ことで、精神的にも経済的にも安定します。

私が実際に取り組んだ副業はこちらです。

💼 教員におすすめの副業例

副業ジャンルメリット難易度
ブログ運営自分の知識や経験を活かせる★★★
インスタ発信スキマ時間で運用OK★★☆
メルカリ収入化が早い★☆☆
Webライター在宅でできる仕事の定番★★★

⚠️ 公務員の副業についての注意点

公務員は、法律(地方公務員法第38条)により、原則として副業が禁止されています。
ですが、以下のようなケースでは、許可を得ることで副業が認められることがあります

✅ 許可が得られる可能性のある副業例

  • 教育に関連する活動(執筆・講演・有料セミナーなど)
  • 家族の自営業の手伝い(本業に支障のない範囲で)
  • PTA・地域活動など報酬のない公益活動(届け出のみで可)

私自身は、家族の事業を手伝うという形で、本業に支障のない範囲で慎重にスタートしました。

💡副業を始める前には、勤務先に相談し、校長や教育委員会の許可を得ることをおすすめします。

✅ 教員が副業で許可を得られる主なケース(地方公務員法 第38条)

1. 営利目的ではない活動

  • 報酬のないボランティア活動
  • PTAや地域の教育活動
  • NPO団体の役員など(無報酬)

▶︎ これは原則OK。届け出だけで済む場合もあります。


2. 営利目的でも「公益性」が高く、かつ本業に支障がないと判断される場合

許可を得てOKになることがあるのは、以下のようなケースです:

  • 地域貢献や教育振興につながる活動
     例:子ども向け講演会、教育系の執筆、自治体の教育委員会活動など
  • 教育に関する専門知識を活かした活動
     例:教育に関する書籍出版、有料セミナーの登壇
  • 家業の手伝い(自営業など)の範囲で、本業に支障が出ない場合
     ※フルタイムで働くとNGの可能性大ですが、「限定的な時間」かつ「家族の業務補助」として認められるケースがあります

👉 いずれにしても、教育委員会や校長を通じて正式な許可を得る必要があります


❌ 許可が下りにくい・NGなケース

  • 教員とは無関係な分野での営利活動(例:飲食店経営、株式投資の営業代行、一般企業のアルバイト)
  • 教員の職務時間中に行う副業
  • 名前や立場を利用して個人的利益を得る行為(ステルスマーケティング等)

🌟 まとめ|「辞めても大丈夫」と思える自分になるために

教員を続けながら子育てをする毎日は、本当に大変ですよね。
そんな中で「辞めたい」「でも現実的じゃない」と思っていた私が、少しずつ心と生活を整えることで、
辞めてもなんとかなると思えるようになりました。

今回ご紹介した5つの準備は、どれも小さなことかもしれません。
でも、ひとつひとつが未来の自分を守ってくれる大切な土台になります。

今回ご紹介した5つの準備は、どれも小さなことかもしれません。
でも、ひとつひとつが未来の自分を守ってくれる大切な土台になります。

  • 家計管理で、安心できる生活の基盤を整える
  • ライフプランで、将来の不安を“見える化”する
  • 定時退勤を目指して、働き方を調整する
  • 学び直しで、“辞めたあと”の武器を手に入れる
  • 副業で、自分らしい働き方の選択肢を広げる

あなたのペースで大丈夫です。
できるところから、今日から始めてみませんか?

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