教員からの転職におすすめ｜教材校正という新しいキャリアの形

2025年10月13日2025年10月29日

はじめに：教員を辞めたあと、「教育の現場」に関わり続けたいあなたへ

長年、子どもたちと向き合い、教材や授業づくりに情熱を注いできた教員。
けれど、働き方やライフステージの変化をきっかけに、
「そろそろ別の形で教育に関わりたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。

もしあなたがそう感じているなら、ぜひ知ってほしいのが
「教材校正」という仕事です。

教材校正とは、教科書や問題集、ドリル、模試などに掲載される内容を
「誤りなく・分かりやすく」整える仕事。

つまり、教員として培ってきた経験や知識をそのまま活かせる、
教育業界における新しいキャリアの選択肢です。

教材校正の役割は、教材制作の最終段階で誤字脱字や内容ミスを見つけ、
学年や指導要領に適した内容に調整することです。

具体的な作業内容は以下の通りです。

文章校正のような日本語力だけでなく、学年別の出題範囲を理解していることが求められるため、
教員経験者の需要が非常に高い仕事です。

教材校正では「学年相応の出題かどうか」を判断する力が重要です。
たとえば、「小5のドリルに小4範囲の内容が混じっていないか」など、
現場感覚のある人ほど的確にチェックできます。

日常的にテストを作成してきた教員は、
「どこで子どもが間違えるか」「どのように解説すれば理解できるか」を知っています。
これは、教材制作において非常に貴重なスキルです。

教材会社では、現場でのリアルな声を反映できる人を求めています。
単に知識があるだけでなく、「子どもが理解しやすい表現」を提案できることが大きな強みです。

案件の多くは在宅で完結します。
納期さえ守れば、自分のペースで進められるのが特徴です。

教材校正の単価は、内容量と難易度によって異なります。

小規模な案件を月数件こなすだけでも、安定的な収入につながります。
さらに、複数社と契約できれば年間を通して継続的に仕事を得ることが可能です。

教材校正の仕事は、「教材制作会社」や「出版社」が外部スタッフを募集しているケースが多く、
自分で応募することでスタートできます。

以下に代表的な会社・サイトを紹介します。
（※掲載内容は執筆時点の公開情報に基づきます）

会社名	特徴・募集傾向
Z会グループ（Z会ソリューションズ）	通信教育教材・模試などの校正・編集補助。オンライン応募可。
新興出版社啓林館	算数・数学・理科など理系教科中心。定期的に在宅校正スタッフを募集。
文理	小中学生向けドリル・テスト教材が中心。現場経験者を歓迎。
学書	小中高校の教材編集・制作。校正・問題作成スタッフを随時募集。
教育開発出版	学力テスト・模試・副教材制作を行う。年度ごとに在宅登録制。
増進堂・受験研究社	学習参考書・問題集の制作で、教員経験者による校正・監修案件多数。

サイト名	特徴
クラウドワークス	教材校正・問題作成案件が多数。得意教科をキーワード登録可能。
ランサーズ	教材系案件は少なめだが、出版社系案件が時々掲載。
Workship	業務委託・リモート案件中心。教材制作企業の案件あり。
複業クラウド	教育分野の在宅業務・専門人材募集が時折掲載。

応募フォームから応募
　募集ページの応募フォームに、連絡先・教員免許・志望理由を記入します。
　「教育現場での経験を教材づくりに活かしたい」といった意欲を伝えるのがポイント。
履歴書・職務経歴書を提出
　教育歴・担当教科・教材づくりの経験を明記します。
　「授業でどんな教材を工夫したか」「どの教科に強みがあるか」を具体的に書くと好印象です。
校正テストを受ける
　応募後、サンプル教材（算数・国語など）の一部が送付され、
　誤り指摘・改善提案・解説修正などの課題を提出します。
合格後、在宅スタッフとして登録
　合格すると、在宅校正スタッフとして正式登録。
　以後、案件ごとに「〇年の△△教材の校正依頼」といった形で仕事が届きます。